2014年10月17日金曜日

為末大さんのフィッティング

昨日元陸上400メートルハードル選手で、現在はスポーツコメンテーターやタレント・後進のアスリートへの指導など幅広く活躍されております為末大さんが10月26日に行われる瀬戸内しまなみ海道・国際サイクリング大会へ出場するためフィッティングをするべくラウンジへお越しいただきました。超多忙な為末さん。忙しい時間の合間を縫って自転車にも乗られているとのことでフィッティングをさせていただくのをとても楽しみにしておりました。


今回使用するバイクを決めるためにRETULのサイズバイクMUVEを使って仮想のフレームサイズを再現し、そこからフィッティングを実施。Body Geometry FITの流れに沿ってまずは現在の状況を伺います。目標は100kmを走るためのポジションを。故障個所などの傷病歴もチェックし、バイクに乗るうえで影響する部分がないかどうかを調べます。


身体の柔軟性や特徴などを20項目のアセスメントをして状態をチェック。実際にフィッティングする上で考慮するポイントを調べていきます。そこから実際にフィッティングに入っていきます。

上の写真はアセスメント中に気がついた部分を話しているところです。長距離を走った時に起こるサドルの股前部への圧迫感。為末さんは腰の前湾(S字カーブ)が大きく、股前部への圧迫が起こりやすいと考えられますが、実際に伺ってみるとそのような悩みをお持ちのようでした。坐骨で支える部分や姿勢の取り方、不快な症状を起こさないためのセッティングにも配慮しながら進めていきます。


MUVEを使うことでほとんどぺダリングを止めていただくことなくフィッティングを進められるのはライダーにとってポジションの変化を比較しやすくなるというメリットがあります。為末さんは流石トップアスリートといった鋭い感性で変化した感覚を伝えてくれますのでこちらもわかりやすくスムーズに進行。随時「これはどうですか?」「どんな感じがしますか?」と為末さんの言葉から発せられる感覚を聴き取り、調整。このプロセスを繰り返しながら最適な状態を作っていきます。


為末さん、フィッティングに興味津々といった感じでとても楽しそうにそして時に真剣に。


実際に使用するバイクに、MUVEで記録したポジションの情報を基に合わせてチェック。
これは股関節を閉じた時に無理がないことを確認しています。左脚の可動域が狭かったため制限を受ける左側で測定。左右差がある場合動きやすい方に合わせてしまうと無理がかかってしまうのでには重要なポイントです。

時間の都合でRETULの3Dキャプチャーは実施できなかったのですが、為末さんが「懐が深く、回しやすくなった」といった言葉からも良い状態になっていることが確認できます。もし3Dキャプチャーで測定できれば変化を視覚的にも理解していただけたと思います。為末さんも非常に興味を示されていました。

為末さん、お忙しいところお越しいただきありがとうございました‼
26日の快走を楽しみにしています!