トライアスリートのフィットを見ていると多く見受けられるのが、サドルが前過ぎることによって膝や上体が前方に行き過ぎてしまいペダルへ加える力の位置がずれてしまう状態があります。
今回のケースでもサドルが前過ぎることで脚の動きにも影響を与えるだけでなく、ハンドルの位置も低すぎることによって肩や首へのストレスが高い状態でした。ご本人もそれを感じられていた部分です。フィジカル的なパフォーマンスは高いのですがバイクの合わせで余計な負担がかかってしまうことが動きの妨げにもなっていました。ですのでエンデュアライフ・パーソナルトレーニングを受講していただいた際のアドバイスを基にBody Geometry FITを受けていただくこととなりました。
ペダルを中心とした適切な位置にサドルをセットし、柔軟性や姿勢の支えを考慮したハンドル位置へMUVEを使ってポジションを合わせることで負担が少ないTTポジションを作っていきます。
調整前の実車と適切なポジションに合わせたRETUL・MUVEで比べていただくことでポジションによる差も理解していただくことが容易です。動画の調整前と調整後の上体の余裕度を見ていただければ負担の少ない上体だということがお分かりいただけると思います。
画一的に「トライアスロンだからこういうポジションで」と形にとらわれずに、個人にあった状態を適切にセットアップできればバイクパートでの走りが変わることでしょう。