今回スペシャライズドジャパンに元プロトライアスリート益田大貴さんが加わり、「村上へ出ようぜ!」という声掛けのもとにチームスペシャライズドは自分を含めた5名で出場することに。初チャレンジの2名も合わせて全員無事完走!その中でも益田さんは2位!ブランクを感じさせない速さは流石です。会場では「エリートで出ろ」とか「元プロがずるい!」等、色々言われていましたが(笑)
それはさておき、初チャレンジの2名にも「トライアスロンはきつい」といった食わず嫌いなイメージを払拭してもらえたようで何よりでした。
日本海を1500m泳ぎ、笹川流れの海岸線を40kmバイク。村上市内へ向かう10kmのランというコース。難しいセクションはほぼ無くS-WORKS SHIVがベストマッチ。湿度は少なめでしたが30度近くまで気温が上がっていたのでハイドレーションボトル+通常ボトルを装備してトランジッションへセットしました。
©HUUBJAPAN
会場では多くのELアスリートへお会いすることができました!普段所属しているチームやコミュニティーは異なれど、日々忙しい中で個々の目標に向かって取り組まれていて本当に頭が下がります。そんな皆様と私自身も負けていられないな~と思いを新たにすることができました。
スイムスタート時一気に強度が上がるので、パワーブリーズをアップに活用。運動への適応が骨格筋よりも遅い呼吸筋へ予め刺激を与えておくことで運動への適応をスムーズにしておくことでスイムスタート時のパニックを防ぐことに繋がります。今回も高い心拍での運動で呼吸がきつくなるのを抑えることができたので効果的でした。更にパフォーマンスを改善していくために日常のトレーニングとしても継続して行っていきます。
レーススタートは第2ウエーブから。浜スタートの向かって右側からコース取りしてスタンバイ。泳ぎ始めてすぐに隣の選手と何ストロークか腕が絡み合いリカバリー動作を押さえ付けられるような感じになってストレスを感じながらも自分の泳ぎに集中。その間に泳力のある選手は集団を抜け出したようだったが200mくらいまで混戦状態でした。程無くすると周りはいなくなって一人状態。リザルトタイムは24:40と上がってきてから遅れていることを知りました。
プールの練習タイムからしてもOWSのタイムと比較するとOWSの出遅れが大きいです。レーススイムでは最初のスタートでうまく抜け出せるかどうかと、前半と後半で泳ぐスピードに差が出過ぎないようにできるかどうかが引き続きの課題になりそう。良かった部分はパワーブリーズで入念に準備したおかげでスタート直後の息苦しさは改善。ウエットスーツもメンテナンスし直して泳ぎやすくなったので道具の準備も大切だと実感。
トランジッションもスイムアップからバイクラックまでの距離が長かったのもあり、2分近くかかっていますがスムーズに乗り出せて海岸線沿いに向かっていきます。バイクは以前より乗れている感じがあったので頭の位置を下げて一漕ぎ一漕ぎのチェーンを引く感覚に集中しながら局所的な負担感もなく進む。往路で後ろから来た速い外国選手に「ホイールはアスチュートか?」と声をかけられたので「ROVALだよ」と会話する一幕も(笑)彼のペースにはとても付いていけそうにないのでそのまま自分のペースを維持。
折り返し直前で前を行く5~6人を抜いて復路に入ったらそのまま後ろに集団毎付いてきてしまった(苦笑)走力差があっても平坦なのでドラフティングしていれば走力に劣る選手でもある程度付いてこれてしまうのも悲しいところ。気にしても仕方ないのでそのまま走り続けていると移動マーシャルが後ろに警告をしてくれた。そのおかげで後ろはいなくなり、向かい風となった復路も大きく落とすことなくバイクフィニッシュ。1:08:36とトランジッションでのタイムロスを除けばほぼ想定通り。
T2はスムーズに終えてすぐに走り出し、地元に住んでいる大学の後輩もコース上で応援してくれていたので応えつつ走る。エイドで水を頭から被ってELクールチューブの気化熱とともに身体を冷やす。日差しも強かったので用意してきて正解でした。
ランは感覚的に悪くないように思えたがいまいちスピードが上がらない。フィニッシュタイムは45:06。脚が張るとか呼吸がきついなどもあまりなく強いて言えば右の肋間が少し痛むくらい。これはレースでいつも起こることなので(改善はしていきたいが)直接的な影響はそれだけではないと思っています。
練習(走動作)トレーニング(フィジカル面)コンディショニング(当日の補給やレースまでの調整)メンタル(苦手意識の定着)と要因は様々あると考えられるので疲労が抜けたら改善に向けて取り組みを再開したい。
レース前に想定したタイム2:12:30に対して結果は2:18:22。差は5%程。まだまだ誤差とは言えないレベルでの開きがあり、個々の種目毎に見ればもっと差があります(特にラン)
レースの結果が想定通りに行かなかったことには悔しさもありますが、それ以上に継続して仕事と家庭、そしてトレーニングと試行錯誤しながらやってきたことが競技能力以外も含めた様々な土台に変化を感じられていることに嬉しさも感じています。
個々によってやり方は異なると思いますが、自分自身の例として日常生活の中にライフワークとして落とし込めるやり方を2017シーズンで得られたこと。これが最大の収穫かもしれません。生活コントロールという土台があって初めてレースにも集中できる。8年前に出た村上のレース時の方がタイムは速いですが、今の方が今の環境に応じた取り組み方を工夫できるようになっているので”過去の自分”という影に縛られずレースリザルトを含めた全ての面で上回れるようにしたいですね。
次は来シーズンのITUロングディスタンスエイジグループ世界選手権(デンマーク)を予定していますので、そこを目標として向かっていきます。
レースデータ→https://connect.garmin.com/modern/activity/1995038030
公式リザルト→http://www.jtu.or.jp/results/2017/0924_murakami_age.pdf