2017年10月7日土曜日

IMレースに向けたバイクフィッティング

IMレースを中心にトライアスロンに取り組まれている方のバイクフィッティングを実施。
お悩みはレースやトレーニング後半に起こる首肩の負担感。


負担感の要因としてアームパッドへの荷重過多があります。今回の場合はサドルの位置が必要以上に前方に来ていたことに加えてアームパッドも手前にセットされて全体が窮屈な感じが見受けられました。フィジカルアセスメントでは柔軟性も高く、体力も十分備わっていることから姿勢を維持するのは全く問題ないと判断。下りでの恐怖感も言及されていたのでバランスの取りやすい状態までサドルを30mm後退させ、高さを合わせて調整。アームパッドも10mm程度前に出して姿勢の窮屈感を改善。

ぺダリング時にかけられる力とバイク上での自分の位置にミスマッチが起こると負担が発生しやすくなります。必要以上に前に行き過ぎてしまうと、ペダル反力が利用できる位置で身体を支えることが難しくなるため前傾した分の重さがアームパッドにそのままかかります。アームパッドにかかる力は首肩の筋緊張を引き起こしますので、今回の状態はそれで起こっていたことと考えられますね。
この辺りはぺダリングスキルとも相互関係にありますので、スキル面でのアドバイスも加えていくことで理解を深めます。


パッド幅も合わせて調整しています。左の状態が調整前ですが、距離が長いので広げた方が楽だろうというイメージからパッド幅を広げてセットされています。右は調整後。ショルダーパッキングという上肢の使い方をお伝えし、鎖骨周りの自由度を高められたことで必要な分だけ狭めてセットし直しました。この場合狭めた方が逆に楽になったというのもポイントです。(もちろん場合によっては広げた方が良い場合もあるのでその方に応じてが基本です)身体が支えやすくなり、コンパクトになることで空気抵抗も減らせるなら正に一石二鳥。


使用したのはスペシャライズドのAEROBAR PAD/HOLDERS SET。SHIVのDHハンドルにセットされているパッドのリペアパーツですが、プロファイルデザインのアームパッドに比べて幅を狭める調整に適しているので上記の様なケースで最適です。現在メーカー欠品中で希少なパーツとなっているので(結構ご提案していたためとうとうラウンジでも欠品中です…)使えそうだなと思った方はお早めにお近くのスペシャライズドリテーラーを訪ねてみてくださいね。

海外レースだと既に次のシーズンがスタートしている場合もありますが、国内ではオフシーズンとなる方も多いかと思います。次のレースまで時間があるこの時期に抜本的な見直しと改善を図り、パフォーマンスアップに繋げましょう!

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