2019年11月14日木曜日

IM KONA観戦記③

IM KONAレース前日。朝スイム会場までメイストームのお2人と一緒にランでビーチまで向かいます。道中多くのアスリートにすれ違い、バイクやランで調整している姿には自信に満ち溢れた感じさえあります。各地のアイアンマンで凌を削ってきた猛者たちという感じです。もちろんレースウイークということもあって朝早くから多くの人が走っている姿を見かけるのですが、普段はここまで多くないとはいえ、ランやバイクを楽しむ人は少なくないとのこと。こうした土壌が多くのアスリートを惹きつけるのかもしれません。


ビーチに着いたらひと泳ぎ。名物でもある海上に浮かぶカフェを目指して泳ぎKONAコーヒーをいただくことができました。話には聞いていたのですが海に入りながらコーヒーを飲むというのは何とも不思議な感覚でした(笑)

お昼前からはアスリートチェックインの会場へ。多くの人で賑わい、レースが始まる前から会場の盛り上がりを感じます。



近年トライアスロンバイクのトレンドでもある異形バイク。ユーザー数不動の1位は変わらずサーベロでV型フレームを採用しています。アイアンマンオフィシャルバイクパートナーのVENTUMや日本のCEEPOなども見かけますが全体としての数からするとまだ少数派といったところでしょうか。




普段は1台見かければ珍しいようなバイクが沢山通るのでちょっとしたショーを見ているような気分になります。
機材好きには堪らないですね。

これらのバイクが生まれる原型となったソフトライドでチェックインする選手も!(コンポも7800デュラエース!)最新機材のオンパレードな中ではおっ!っという感じで目を惹きますね。



最新バイクも多いですが、大手ブランドでも割といろんな年式のモデルが混在していて10年前くらいのモデルを継続して乗り続けているアスリートも少なくないようです。


エアロバーにも特徴がみられます。自転車競技と違ってUCIレギュレーションによる機材の制限がないため、様々なセットアップが見られます。中でもエアロ効果を高めるようにハイライズタイプのエクステンションバーの使用率が高いですねプロファイルデザインのシェアも高いですが、イギリスのUSEハイライズバーも多く見かけました。


手元が上に向くエアロフォームでそうでないときと比較して同じスピードを維持するのに10W前後出力セーブができると言われていますがKONAアスリートにも積極的に受け入れられているようです。


ZIPPも多く、フィッティングでご提案することも多いですが軽量で扱いやすいのが受けているのでしょう。



この選手もZIPPかと思って近くに寄ってみると…


おや?なんか様子が違うぞ…もっと近くに行ってみると、



ちょ!(笑)今回一番のインパクトがこの選手。さすがに上向けすぎのような気もしますが。。。(でも走っているところをちらっと見かけたとき速かったです。)



中にはパッドとバーが一体化したようなものも。



今後はこういったタイプも多くなってくるのでしょうか。
そして本命のSHIV DISCも続々と。チェックイン。





異形バイクとは違ったアプローチでエアロを突き詰め、特徴的なのがリアのタンク。異形バイクはこの部分を無くすことで空力特性を高めるという狙いがあると思います。SHIVDISCではあえて面積の大きいパーツを搭載していますがWINTUNNELでのテストを繰り返し、この形にたどり着いたわけです。このタンクは補給も兼ねた設計というのがSHIVのコンセプトであるエアロ・フュエル・フィットを両立させるアイデアです。



ここでもエクステンションバーは好みのものに交換している方が多いですね。ベースバーの高さも3段階セットでき、エアロバーのセットアップも非常に調整の自由度が高いことがうかがえるような感じでベースバー・コックピットのセットアップは個人差があります。

もちろんこれは個々に合わせてフィッティングしやすいということでもあります。



リアのタンクに目が奪われてしまいがちですがダブルクラウンフロントフォークも改めて見るとすごい造りこみです。KONAに来て実際のコースを見てからこのバイクを見るとその理由も納得がいきます。強烈な風でもエアロフォームで走れる安定感を求めたからこそですね。



チェックインでは昨年500台限定生産のリミテッドエディションバージョンが多かったですが、2020モデルのリリースを待って購入され早速KONAで投入という方はS-WORKSのブラックカラーやチェックインではあまり見つけられませんでしたがEXPERTもいたようです(レース中はEXPERTも見かけることができました)

新型モデルで出たばかりと考えると使用率は今後も増えていくことが予想できますね。特にEXPERTはS-WORKSと同じMODULEでコンポーネントやホイールの違いのみなのでSHIVDISCの完成度をトップモデルと同じ素地で享受できるので同価格帯の他社モデルでも例がありません。




こうして多くのアスリートから支持を受けているSHIVDISCとともに旧SHIVのユーザーもまだそれ以上に多くいました。バイクカウントでは惜しくもFELTに逆転を許してしまいましたが来年はSHIVDISCに乗ったアスリートがKONAを始め、各地のIMに参戦されると状況は変わってくるでしょうね。


中には数台UCIルール用のSHIV TTを使用されている方も。
スペシャライズドはトライアスロンとUCIレギュレーション用とはっきりと設計を分けて最適化しているわけですが、UCIレギュレーションのレースにも1台で出られるような使い方をされているのかもしれません。

乗り味やフィッティングを考えるとかなり限定されるのでトライアスロンではやはりSHIVDISCがおすすめとなります。



プロ選手のチェックインも何名か見ることができました。スペシャライズドアスリートではルーシー・チャールズの姿が。コックピットにはワンオフで作成されるスペシャルエアロバー。(おおよそ30万円くらいだそうな)WINTUNNELでの検証も行っているでしょうことからエアロ的にも有利なのは間違いないでしょう。ホイールはROVAL CLX64の前後に最新チューブレスタイヤのRAPID AIRを使用。KONA以外のレースであればリアホイールに321ディスクホイールを使用するでしょう。

RAPID AIRは転がり抵抗が低くチューブドでは実現しえない軽さと耐パンク性の高さはトライアスリートにとって理想的なタイヤですね。1分1秒を争うプロ選手にとっては尚更アドバンテージと思います。SHIVDISC ROVALホイールとともにタイヤも注目すべきところです。スペシャライズドに限らずチューブレスタイヤの参入は新たなステージに来たことを予感させますね。



エイジアスリートもすごいですがプロ選手はやはり別格。
体つき、風格から違います。今回はプロカテゴリーでの出場者がおりませんでしたが日本人プロ選手にもこの舞台で活躍してくれる選手が多く出てくるのを期待したいですね。




プロ選手かそれ以上に注目されたのが稲田さん。沿道の皆さんからもリスペクトを感じました。今回残念ながらレースコンディションの厳しさから完走はならなかったですが。この舞台に立ち続けることは並大抵のことではないと思います。私も勇気をいただきました。



KONAのバイクチェックインを見ていて選手たちからこの舞台に立つことができる喜びや自信を感じました。
チェックイン一つとってもこれだけでお祭りのような盛り上がり方でショーを見ているよな高揚感を見ている側に与えてくれますね。一度出た方から「もう一度この舞台に立ちたい」という気持ちになるというのも一つ一つのコンテンツが選手や観客、スタッフ一体となって盛り上がるものとなっていることがその一因と言えるのではないでしょうか。

次回で最後になりますがレース当日での様子をお伝えします。最後までお読みいただきありがとうございました。