3Dモーションキャプチャーを活かしたフィットの強みは数値として表れること。今回は正にそれがわかりやすいケースとしてご紹介させていただきます。
まずは変化の対象となったペダリングの調整前と調整後の動画を御覧ください。
スローモーションで動きを見てみると、前半は足首の動きが大きく、特に踵が下がる方向に動いてしまっていました。それが影響しているところで下死点での膝角度にもあまり余裕がありませんでした。症状として起こってしまうことの原因はサドル高が高めだという予想を立てていました。
上の写真は3Dモーションキャプチャーで計測した足回りの動きです。左が動画の前半部、右が後半部の動きを計測したものです。Ankle Rangeが足首の稼働範囲を示すものですが、左は35度と大きく動いていることがわかります。踵が下がっていることがわかることとしてはAnkle Minimumという指標が関わります。この数値が小さいほど足首が背屈(踵が下がる)することを示しています。
サドルの高さに関わる指標として膝角度があります。下死点での余裕度をMaximum Knee Extensionで見ています。最初は34度・サドルを調整して足首の動きが緩和された後では39度と余裕を持ってぺダリングができる高さに変化していることがここでわかることです。ここで大切なことは乗り手が良い状態になっていることを確認しながら調整を行なうことです。
Body Geometry FIT with Retülは3Dモーションキャプチャーの活用法としてはこうした数値を推奨範囲に当てはめることだけではありません。
上述の通り、Body Geometry FITではライダーの状態を確認しながら身体にバイクを合わせる調整をしていきます。そこには1時間近くに及ぶフィジカルアセスメントでライダーの状態を把握していることが土台に合って成り立つことです。そこでポジションを合わせていく過程において動きの測定を併用し、より最良と思われる状態を作り上げていきます。ですので、仮にRetülが示す動きの推奨範囲に当てはめるように調整したとしてもライダーが抱えている問題が未解決のままでは意味がありません。
Body Geometry FITで良くなったことが視覚的にも理解できるというのがRetülの機能を活用することで得られることです。経験値の高いフィットテクニシャンが活用することで皆様にとってより良い状態を作り出すお手伝いをさせていただきます。
プレシーズンに良い状態でトレーニングを行なうためにも一度ご自身のフィッティングを確認してみませんか?
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